なんだか知らないけどよく身の上話をするバスガイドさん(でも話にかなり矛盾がある。バスガイドをできる限り続けて行きたいと言ったそばから、いつか独立してバスガイドを辞めたら、なんて言ってる。夫は「全部きっとマニュアルに書いてあるのかも」と言っていたが・・)の話をききつつ(帰り道は出産の体験談であった・・)、予定通り3時間半の観光を終え、13時すぎに香深フェリーターミナルに到着。お腹がすいたのでとりあえずご飯だ!ということで、ターミナルにでかでかと(って言っても模造紙で手書きで)『どっちの料理ショーに取り上げられた店!!』と謳ってあった、ターミナルの2階にある食堂に行った。ここはガイドブックにも出ていて、「海鮮ラーメン」が有名と言うことであった。少しでも俗なものを食べたい私は迷わずそれ。夫は果敢にも寿司を食べると言う。
寿司はハッキリ言っていまいちだったらしい。写真を見ても、なんかちょっと・・ねえ。海鮮ラーメンはかなりおいしかった。だしがよく出ていた。ウニもラーメンとよく合うなあ。
わりとすぐに食べ終わったので、2本あるうちの早い方のフェリーに乗ろうと言うことになり、13時45分発の利尻行き、今回は一等和室、で取ってみた。そしたら・・雨が降り始めたこともあり、結構揺れたんだな、これが。一等和室って言うのは、写真を撮るのを忘れたけど(この辺が詰めが甘いところだ)、係の人のチェックもなく、しかも一等のラウンジと違って一階なので、あまり開放感がない。そしてやはりチェックがないということになると、二等の料金しか払ってない人が潜り込んでいる。二等はただのだだっ広い絨毯の場所があるだけで、「好きな場所に陣取ってね」っていうのに対し、一応、一等は場所が決まっているので、その部分は他人に侵略される心配はない。でも、ほとんどの人は二等で乗っているので、一等はガラガラ。潜り込んでもその場所に人が来なければOKってわけだ。
しかし先ほども書いたように船は左へ右へよく揺れたので、高校時代に知床の船でひどい思いをしているトラウマがある夫は、もう怖くて怖くてしょうがなかったらしく、甲板のベンチがたくさんあるところで固まっていた(^▽^;)話しかけても首を動かさないで返答していました。
でも、礼文〜利尻間は40分間なので、移動したりしているうちになんとか酔わないまま利尻島の鴛泊港(おしどまり)に着くことができた。
おぉっとその前に、船上で夫が石になっている間、私は利尻についてからのタクシーを携帯から予約していた。前日のホテルで紹介してもらったタクシー会社。なんといってもタクシーの台数が限られているとの話だったので、この雨だし、おそらく港についてからタクシーを拾おうと思ってももういないんじゃないかと。午後からの観光バスもあったのだけど、観光バスってやっぱり疲れるから午前で十分ってのもあったし。
というわけで、鴛泊港では無事、「○○様(←私たちの名字)」と書かれた紙を持った、富士タクシーのおじさんに迎えてもらうことになりました。
初めは、疲れもあるから、私がどうしても行きたいと思っている「オタトマリ沼」と、時間があったら「仙法師御崎公園」でアザラシに会いたい、と。で、そこまでタクシーで連れて行ってもらって、宿までは路線バスを使おうと思っていたんだけど、何せ路線バスも一日に6本とかしかなくて、時間制限が甚だしい。・・という私の弱さを即座に見抜いた、富士タクシーベテランの山田運転手は(あれ?田中だったかな?)「お安くしておきますから、どうですか、2時間でいろいろ回ってあげますよ。それで宿までお届けしてあげますよ」と、もうやる気マンマン。んーーー。本当は1万6千円なんですが・・そうですねえ、1万1千円にしておきますよ。いかがですか?んーーーー。
でも外はものすごい土砂降りの雨。せっかく来たし・・お願いするか〜、という決断をしましたが、結果的にはこれは大当たりでした。山田さん(もしくは田中さん)は本当にすばらしい運転手(運転は荒く、警察嫌いだけど)でした。いろいろなところを献身的に回ってくれたし、ガイドブックに出ていないような小さな、でもとても素晴らしい場所にも連れて行ってくれたし。
これから利尻にいらっしゃるともし思っている方がいらしたら、富士タクシーの山田(田中)さんはオススメですよ。
もっとも、利尻礼文のタクシーの運転手さんはどなたもこんな感じなのかもしれませんが。何と言っても島の収入はほとんど「漁業」か「観光」のようなので・・。
そしてまず連れて行ってもらったのが、「姫沼」。お天気がいいと、沼に「逆さ富士」が美しく映るということで、ガイドブックなどでもひときわ目を引く美しい写真が出ている。利尻ではこの沼にさえ行ければいいとも思ってしまう程神秘的で美しい。沼自体は原生林に囲まれ、周囲が一キロ程で20分くらいの歩道がついているので、雨は激しかったが傘をさしながらゆっくりと散歩した。ここの散歩が、私の今回の旅行の中では一番素晴らしい体験だったように思います。
水面にたくさんの雨粒が見えませんか?当然のことながら逆さ富士は見ることができず残念だったが、雨というのもこれはこれで神秘度が高まってなかなか良いものだった。
それから、日本人に初めて英語を教えたと言われている、ラナウド・マクドナルドの記念碑を見たり(ひどい雨だったのでタクシーの中から拝む)、この島に地震がないことの証明ということで紹介された岩→とかを見たあと、オタトマリ沼へ。しかしここではゆっくりせず、ここよりも良い沼があると言うのでそちらの方に連れて行ってもらった。メヌウショウロ沼。ガイドブックには出ていないが現地の地図にはもちろん出ている。しかし周りにも何もないので観光客はほとんど来ないと言う。でもこの沼も本当に美しかった。
姫沼とこのメヌウショウロ沼を見るためだけにでも、もう一度訪れても良い、と思った。
それから、ずっと自然とばかり接していて少し動物恋しくなってきたところで「仙法師御崎公園」のアザラシのところへ。2匹のアザラシを飼っているということでなぜか見てみたくなった。着いてみたらいっぱい100円でアザラシの餌を売っている。これは買うでしょう。ってか、もうこのあたりになると100円なんか安すぎてどうしようもないほどになっていて、10杯くらい買ってもいい気もしたがさすがにそれは止めました(;^_^A
餌は長さ15センチ程の生魚3匹。お椀に入っていて、割り箸がついている。傘もさし、カメラも持ち、手荷物も持ち、さらにお椀も持ったのでさすがに写真は撮れず、ぐずぐずしていたらあとから団体さんがわらわらとやってきてしまったので、良い写真は撮れませんでしたが。
そして麗峰湧水で長生きをすると言う水を飲み、寝熊の岩(左)、人面岩(右)を見てから沓形港そばにある「アイランド・イン・リシリ」に到着しました。
宿での話はあまりないのですが、食事の写真などもあるので次のエントリーに致します。